感想置き場

うたプリの何かしらの感想を書いたりなどする

二代目天下無敵の忍び道のここが最高だったという話

※物語の内容については特にガッツリ触れませんがネタバレをする(ハラハラしてほしいので観る予定の方は避けて欲しい)

※完全に純然たるうたプリ信者なので恐縮ですが役者さんのことをほぼ存じません(観劇前に予習としてメインキャストとして出演経験のない横井さん以外の方の舞台は何作か拝見させていただきました)

 

7/1に「劇団シャイニング 天下無敵の忍び道」を観劇してきました。結論から言います、最高の舞台でした。ありがとううたの☆プリンスさまっ♪、ありがとう劇団シャイニング…うたの☆プリンスさまっ♪は最高のコンテンツ。

最高すぎたので取り敢えず関連ツイートをまとめてこれを観ることで自分を慰めているんですけどとにかくキャストの顔がよすぎる…びっくりだ…

天下無敵の忍び道ツイートまとめ - Togetterまとめ

うたの☆プリンスさまっ♪劇団シャイニング 天下無敵の忍び道 通常

うたの☆プリンスさまっ♪劇団シャイニング 天下無敵の忍び道 通常

 初代をまだ聴いたことない人は出来れば配信版ではなくCDを買ってほしい、楽屋トークで早乙女流と謝意忍具流が差し入れを奪い合う闘いはまるでポメラニアンの戯れのごとく熾烈極まっていたよ。

 

正直これだけが全てでこの下からは全て蛇足です。けれどおしゃべりなオタクとして欲求を発散します。真面目だと思います。

 

本編のふわっとしたとりとめのない感想

まず初めに拍子木の音と拍手があり、ナレーションで「時は戦国、世は地獄…」と始まり、お城での戦闘という流れは完全に初代をリスペストしたもので(その上OPや時代観と相関の説明も兼ねている)これだけでもう初代を知っているファンはかなりテンションが上がったと思います。私は神戸に着くまでバスの中で延々初代公演を聴いていたのでこの時点で脳のキャパを振り切れた。真影が舞う度に美しい髪がふわっとなって、ああ…この髪型は動画でみると更に美しいんだな、なんて完成された髪型なんだ…美しい人間にだけ赦された髪型なんだと6年推している男と同じ髪型に今更ながらあらためて神々しさすら感じた。

この時点で初代はわりと(登場人物たちは真剣であるものの)演出がコミカルだったこともあり、ここであれ?もしかしてそんなに暗い話じゃない?と油断して見事に騙されました。卑怯すぎる、忍びは卑怯。

翔ノ助の体が弱くて辛い思いをしてきた、だから強くなって人生を全うしたいという翔ちゃんの生い立ちと上手くリンクさせたキャラの心理描写に開始10分で泣かされてもう堕ちた。我ながら早いな…と反省したばかりのところを真影が(家族のためと納得して)人身御供として忍者になり、大切なものを失ったから同じ思いをしたくなくて孤独でいようとしているというエピソードが、聖川真斗の財閥の御曹司として生まれ決められた未来を歩まないと行けないから夢も恋も諦めたほうがいい、大切なものを持っていても無意味だと思っていたというエピソードを全く別の境遇でありながら上手くリンクさせていてそこでもさらに泣いて、もう泣きっぱなしでダメなのではないかと思ったら謝意忍具流のコミカルで可愛いやり取りに笑わされて、音也衛門とセシル丸の二人がひたすら子猫のようにたわむれているのは尊いという意味を魂で理解できるお手本のような光景だった。癒やされたいなら音也衛門とセシル丸を見ればいいという噂がまことしやかに流れ謝意忍具流セラピーとして忍び道のDVDがバカ売れすればいい。(そう思ったらまた音也の生い立ちの話で泣いたからやはり気の抜けない舞台だった)

さらにセシル丸が敵のスパイで、しかも敵の親玉がセシル丸の稀有な能力を気に入って囲ってるから敵の頭領に心酔してる可愛いちょっとやんちゃなお局的存在にライバル心をむき出しにされていじわるされたり設定が腐女子心を沸かせたり音也衛門とセシル丸がロミジュリで萌えが止まらず、一度休憩をくれ、萌えで脳が沸騰して正常な判断ができない…と嘆いていても全く容赦せずに進む物語に息も絶え絶えでした。

音也衛門VSセシル丸の「裏切られたのに、師匠の仇なのに、どうして刀を下ろせないんだ」って音也衛門のセリフは忍者という冷淡さを求められる生き方をしているものの音也衛門がいかに心優しく、人に愛され、自分の愛する気持ちを信じられる子なのかが伝わる演技で最高だった…忍としての危うさ、しかしひととしての美しさが垣間見えた。そして(仇ではないとわかったときの)「どうして本当のことを言ってくれなかったの?」というセリフの声色の幼さとか、それに対してのセシル丸の「それを言ったら貴方は優しいから私のことを許してしまう、私は裏切り者なのに」というやり取りがなんというか、謝意忍具流は家族のような関係、師匠という庇護者がいる分まだまだ年相応の子供らしさもありつつ同時に彼らは今まで任務で何人もの人を殺めてきているし、同時にいつもいつ死ぬかもわからない立場だけど同時に無垢な外の世界を知らない子供たちで、だからこそ残酷なんだという境遇が言葉遣いや立ち振舞いの演出にあらわれていて、そういうところも話の魅力に起因しているなあと思いました。

音也衛門が親がどちらも忍者で任務で死んで忍の里で生まれたから忍者として生きるしか道がない子で、お母さんから生前教えてもらった歌に励まされてきたから歌が好きっていうのが個人的に(音也の設定も入っていることもあり)かなりツボで、「歌が好き」っていう、もし生まれや時代が違ったらきっと違う生き方ができた要素をちらつかせているのがすごく良かった。それでも忍としていつか死ぬだろう日まで全力で生きるのだろうという作品の核にあたるやり取りだったなあと思います。あと、親代わりの師匠の骸を抱きしめながら生前母親から教わった歌をか細い声で歌ってる美少年、めちゃくちゃ萌えましたね…オタが選ぶ推しに演じてほしい演出第1位。なんというかかなり脚本はオタク女のグッとくるツボを理解しているので怖くなった。ころされるんじゃないかと(ときめきで)。

敵も敵ながら独特の観念から生まれた信念を持っている小気味のいい「悪」で、謝意忍具流と早乙女流というメインキャストがいる「正しい人」でいけないといけない二派だけだと恐らく描くことができなかったメリハリがついていて観ていてかなりドキドキしました。

敵にみんながめちゃくちゃボロボロにされてるのが、申し訳なくもすごくかわいそうでかわいくて、翔ノ助(植田さん)の、這いずる演技や立ち上がろうとしてコケたり等の演技がすっっっっっごく上手くてやっぱりすごい俳優さんなんだな、累計出演舞台数100本以上は伊達じゃないと感動しました(パンフに書いてあったのでびっくりした。100本て…)。あんなにガンガン倒れて痛くないのかな?あれを一日二公演しているのはすごすぎる…殺陣がかなりガチで、脇を固める方たちもすごくてアクションシーンがとにかく激しくて華やかで、みんな四方八方にガンガン動くから箱推しの私は誰を見ればいいのか最終的にわからなくなり眼が8つ無い自分に落胆した。眼が2つしかない女は何をやってもダメ。

お互いに正反対の「正義」を持ち反目し合う早乙女流の二人が、段々わかり合っていくというか、翔ノ助は真影が頑なに孤独でいようとする理由を、真影は翔ノ助が仲間を大切にしようと思う熱意をお互いに感じあって、認めあって最終決戦で共闘するときのやり取りがかっこよすぎて愛しすぎて胸中でがんばれ!頑張れ!とおうえん上映をはじめる始末でした。「強くなって忍者として敵に勝ちたい、そして任務を遂行したい」という翔ノ助の信念を理解して、今までなら「敗走しても最終的に任務が遂行できればいい」と思っていただろう真影がぼろぼろの翔ノ助を助けて逃げるのではなく鼓舞して立ち上がらせて二人で敵に勝つシーンは最高でした…。

その後の謝意忍具流と早乙女流の共闘は本当に4人とも楽しそうで、かっこよくて、テーマ曲の歌詞「分かり合える瞬間がある」そのもので、けれども4人とも信念がある忍者として次にあう時には敵に戻ってしまうしいつ死ぬかもわからないけれど桜のように美しく咲いて、そして散ろうと誓い合う4人を見ていると切なさもあり、胸がぎゅっとなるお話でした。

とにかく二時間、泣いて笑ってドキドキしてはらはらして、「天下無敵の忍び道」という物語そのものの楽しさをすごく感じて、すっごく楽しかったです。なんというか、すごく新鮮だったのは原案とも前公演とも脚本が大きく違っていたので、「本当に誰か死んじゃうんじゃないか?」とはらはらしたことです。特に翔ノ助はいやもうこれは…これはいかんでしょ…だめ!真影を置いて逝ってはダメ。真影にとって翔ノ助は最後の希望、孤独の中に見つけたたったひとつの愛なんだよ…?!って脳内ポエムが爆誕するくらいはらはらした。

宴という名の来世パートはとにかくエレガの楽曲は最高、という太陽は東から昇るくらい当たり前の話をしてしまう。劇伴も我らが最高の音楽集団エレメンツガーデンの渾身のMUSICといった様相でやっぱりラブイズミュージックうたプリだわ…と改めてうたプリに感謝。そしてその最高の音楽と共に4人が信じられないくらい可愛いお召し物(羽織、多分下は忍者服そのまま)で信じられないくらいめちゃくちゃ可愛い宴を披露してくれたんですが、なんと新曲が3曲もあった。しかもそれぞれのソロパートで初代の楽器を取り入れる最高の演出に加えとにかく早乙女流と謝意忍具流がお互いシンメ力を爆発させて客をころしていた。とにかくマジで本当に二代目のキャストがきがくるうくらいかわいくて喉からお年玉ぶくろがでそうなくらい孫だった。本当に可愛かった。とくに横井翔二郎さんはどう考えても先祖がアグナパレス国民で、先祖返りしたといわれたら皆アグナパレスの実在ごと信じるだろう奇跡のキャスティングだった。演技だけじゃなくて声まで完璧だった。とにかくこの4人が広い地球の小さな日本に生を受け、美しい顔に生まれて沢山の様々な道を選べたにも関わらず役者としてわたしたちのその美しい存在を鑑賞させてくださることに月次ながら神(ここで言う神は彼らのイデアそのもの)に感謝するしか無かった。しかも小さい劇場だったこともあってかなりファンサを頑張ってくれていたので私は手ぬぐいを買っていたのにおろしていなかったことをかなり後悔した…プレミアム席でめちゃくちゃ近かったのに…セシル丸ちゃんがすぐ近くの通路を通った時あまりの顔の小ささと足の長さに人間という種族の多様性を感じた…私と彼はあまりにも種族が違う。美青年と目が合うチャンスなんて、多分もうあと2回も無いと思うんですけどね。大切なチャンスを逃しました。でももし万が一あんなに可愛い子に手を振られるなどをしたら、余りの孫力にそのまま70歳のばあやになってしまうかもしれないので命拾いをしたと思うことにします。コールが入る前提の曲だったんですけど残念ながら練習してきていなかった…のでこのことは末代までの恥として猛省しています。

演出も最高で、セシル丸ちゃんは音也衛門と目が合う度嬉しそうに頷くし(二人曲の剣舞が可愛くて最高)、翔ノ助が真影に「命を代えても守るぜ!」って言う時に真影が一瞬照れる顔をするし(扇子を使って色っぽく踊っていたんですけど翔ノ助は男気があふれでていたし、真影はダンスがたまに半テンポ遅れていたので愛しさしか無かった)、真影が基本マイペースでゆっくりあるくから待ってるセシル丸にかわいくちょいちょいって手招きされたり翔ノ助に早くしろよ!って押されたり音也衛門にお姫様みたいに手を取られたり本当にいい加減にしてくれ…これ以上良い物をみせるなッ私は一公演しかチケット撮れなかったんだ…!と己の運のなさをこんなに呪ったことはないほどに最高でした。日替わり要素がたくさんあったらしく、ライブパートだけでも全日収録していただくことは無理なのだろうか…つらすぎる…天下無敵の忍び道が最高すぎて辛い。昨日から「天下無敵の忍び道ばかり聴いているのでいい加減明日サントラ出てほしい。

 

 ※以下うたプリファンとして比較的まじめな感想

 

今やメジャージャンルの2.5次元舞台、どんな作品も女性向けは特に殆どあっちもこっちもバンバン打ち上がっている巨大市場ですがうたの☆プリンスさまっ♪という作品は舞台化ブーム前にある程度メジャーになった作品という経緯があり、その波をマイペースに7年スルーし続け(うたプリ公式が擬人化したら絶対B型)2017年の今になってついに舞台化しました。正しく言うと「うたの☆プリンスさまっ♪」という物語ではなくうたプリという「コンテンツ」の派生作品「天下無敵の忍び道」の再演として舞台化しました。

「天下無敵の忍び道」はシャイニング事務所所属タレント100%配合の劇団シャイニングという劇団が事務所所有(?)の音ヶ岳劇場でなんと3ヶ月三作品同時公演という事務所の権力と財力とアイドルたちの人気にあかしたアイドル映画ならぬアイドル舞台で、そのためある程度役者に当て書きされた演目。当時初代を観劇した人(私は残念ながら行けませんでしたし、映像トラブルか何かがあったらしく販売も音声のみのCDになり、そのかわりに演者の落書きがいっぱい書いてあるかわいい複製台本付きのCDを買った。推しの書く落書きは可愛いうえにフルカラーだったのでこれだけで1万円以上の価値があるのに透明スリープ装丁仕様が3000円+税で売られていた。毎回感じるがブロッコリーの価格設定はおかしい)は恐らく100%役者目当てだったでしょう。

当時、チケットを取れなかったどころかどこのプレイガイドでいつ販売されたかも知らされなかった私は推しが毎日楽しそうに公演をこなしている様子を泣きながらツイッターで見守りました。

togetter.com

 

そういう経緯があるので再演、そしてキャスト変更にあたってかなり腐心された部分が多かったように思えました。物語の再構築という面でもそうですが、4人のキャラクターと初演のキャストの親和性を保ち原作のエピソードは(うたプリというストーリーの舞台化ではないので)直接盛り込めずとも要素を折り入れてそれでいて初めてみる人にも「初めから忍び道という物語に載せられていたかのように」見えないといけないという難しさがあっただろうなと思います。

例えば「セシル丸が実は異国の王子様で、本名をセシルといい国を追い出され日本へ落ち延びた」という設定は、実はかなり愛島セシルというキャラクターの設定に忠実にリンクしているのに実は初代では一切描かれてなかった。セシル丸だけでなく、他の3人の過去もかなりうたプリのキャラクターに添わせているのですがそれらは初代では一切説明が無い。(ちなみに愛島セシルちゃんはお魚がだいっきらいなのですが、おかかをお魚と知らずおいしいおいしいと食べていたというハイパーキュートな設定があるのであのおかかおにぎりのシーンは初代ファンなら胃痙攣を起こすほど萌えるシーン)

それを物語を再構築するにあたって新キャラクターを出し、シャイニング事務所所属アイドルのファンのための舞台であることが魅力だった初演忍び道から、がらりと根本的なアプローチを変えて主題をはっきりさせることでそういった「初見の人でも楽しめると同時に、原案のファンもハッとなれる」作品に仕上がっていてそれが私にはかなり好印象でした。

そういった「元となる作品」を知らなくても楽しめるけれど原案を知っていると更にグッとくる感動を貰える*1というのは、ただうたの☆プリンスさまっ♪という原作を舞台にした作品ではないという一件ハンデに見える要素を上手く売りに出来ているなあと、ただただ原案ファンとして嬉しくなりました。元々人気のある素晴らしい役者さん方を起用していると聴いているので、ある程度の集客は既に約束されていたかと思うのですがそれに甘んじない姿勢、原案ファンとしてこれほどうれしいことはない…

あと、単純に二代目の方たちが演技、アクション、歌唱、ダンスにもりだくさんの舞台をとても頑張って演じてくれたこと、少ない公演数であるにもかかわらず衣装がめちゃくちゃかわいくてかっこよくて布からめっちゃ拘ってたことやプロジェクションマッピングを使っていてキャラたちが綺麗だと言っている景色(桜吹雪や月夜など)を観客も一緒に体験できてうっとりしましたし、私のような普段は美輪明宏様の黒蜥蜴や寺山修司作品や友人に進められた宝塚をDVDや配信で見たり、友達に連れられてふらっといった数えるほどの2.5次元舞台しか観劇経験がない私にはすごく新鮮で、何より「ずっと夢中で追いかけている大好きな作品」の舞台化が初体験だったので、とにかく楽しく嬉しくウキウキした舞台だったと思います。

 

実は「うたプリ」にハマる前まで、私は声優さんや俳優さんのような「演じている人」が二次元フィクション世界にパーソナルを出すのがとても苦手で、好きな作品であっても声優さんが登壇されるイベントには積極的に参加しませんでした。理由としては、キャラクターや物語の作品世界が好きなのであって、演者のパーソナルには興味がない。演者さんの人となりは物語に関係ないから。という姿勢だったんです。イベントごとも演者さんのトークより監督やスタッフが語る作品世界の補足や設定話などのほうに価値を感じていました。

なのでうたプリにハマった後も、アニメのDVD特典がアニメーションやドラマCDなどではなく演者のバラエティ映像だったのに最初は落胆したりしていました。でも、拝見していくうちにすごく好きになりましたし、楽しみになりました。自分が大好きな作品を一生懸命作ってくださって、それも苦労しているというふうではなくて楽しそうに頑張ってくれてるのが単純に嬉しかったんです。好きなもののために頑張ってくれてる人はそりゃあ好きです。

なので舞台も発表されたときからとてもとても楽しみで、予習のために拝見した舞台で演じられている姿にこの人達がうたプリの舞台に出てくれるんだ…と、もう6年もすきでいる作品で変わらずドキドキできることが楽しかったです。舞台も本当にとても頑張ってくださって、素晴らしくて、この方達、このスタッフさんたちがうたプリに関わってくれていちファンとしてすごくすごく幸せな気持ちになりました。

これからマスミラとJTの公演が控えていますが、もう今からチケットが取れなかったら悪魔と契約して5000兆円貰って300人くらい雇ってチケットを申し込みたい。ちからが…ホシイ…

とにかく、上手に言えませんがうたの☆プリンスさまっ♪ってとってもはらはらすることもあるけど、その分沢山楽しいことをくれる幸せなコンテンツだな~と思います。これからもずっと応援したいです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

※ここから同人女目線でしか無い話

あとうたプリは割りとBL的な意味でも人気のあるジャンルだと思うのですが基本的には乙女ゲー原作作品なので男の子同士に密な関係性はあるののの、何だかんだなんというか…「いちゃいちゃ」しないじゃないですか。いやしてるんですけどいまいち決定的なことには踏み込まないというか…二次元コンテンツにありがちなどうみても腐媚びはするけど決定的なことはしないという配慮…(配慮?)そういうのがちゃんとあるので、今回あまりにも翔ノ助と真影、セシル丸と音也衛門が魂で託生し合う、時代背景も相まってかなり同性愛っぽい描かれ方(当時と現代では恋愛という観念自体別物なので、これを一概にBLというのは語弊がありますが)をされていたのがかなり世は戦国時代!来てる!!!!!って感じで新鮮でした…「こいつら付き合ってる」ではない、「この二人、死ぬ時は一緒に手を握りあって死ぬんだ…」という感じにいにしえの腐女子心を串刺しにされ、公演を見てからと言うものセシル丸×音也衛門なのか音也衛門×セシル丸なのか悩みすぎて風呂でのぼせたりしました。(キャストの話ではありますがセシル×音也は二人が事実異父兄弟という裏設定を考えるとかなり親不孝BLですが二代目だとセシル丸×音也衛門は親孝行BLなのでその対比もいいですね)あと真影と翔ノ助は、お互いがお互いのこと「こいつは嫁で俺が旦那」と思っているという、腐女子なら一度は萌える急所力の高いシンメで、演者さん同士が詳しく存じませんが仲が良いそう掛け合いなどの軽口とか、遠慮のない感じが二人の関係性の表現にかなりのボーナスをドンとかけていた。 音也衛門とセシル丸も、セシル丸役の横井さんがメインキャストをするのがはじめてということもあり音也衛門役の小澤さんに並べるように健気に頑張っている感じが胸を突いた。きらきらしている男の子たちがきらきらしているのをちょっとお金を払えば気軽に見れる世界、すばらしいが恐ろしい文化である。 

 

*1:ちなみに私が似たような気持ちになったのは映画「KING OF PRISM by PrettyRhythm」です。殆ど前作を知らなくても楽しめたのですが、更に前作を観ることで「楽しむ」だけでなく「気づき」を貰え夢中になれるとても素晴らしい作品でした(余談ですがこちらも全裸前売りなど販売戦略の変更があったりで上映前は複雑な心境の方もいらっしゃったそうなので)

セシル丸の可憐さ儚さ切なさいとおしさを観てほしい

7/1に「劇団シャイニング 天下無敵の忍び道」を観劇してきました。以下核心にふれるネタバレがすごいです。

とにかく最高の演目だったのですが、真面目な感想は別記事で書くとして言いたいことは主に1つだけです。セシル丸が尋常じゃなくハイパーアルティメットウルトラ可愛すぎる。

とにかくこちらを観てほしい。

これに尽きる。初めから核心的なことをいいますが前公演から二代目は物語が再構築されていて、端的にいうとセシル丸は音也衛門に拾われたふりをして潜り込んだ敵のスパイです。敵というのはメインの4人がいる謝意忍具流と早乙女流をぶっ潰して俺らが忍のナンバーワンになり、将軍を傀儡にしてこの乱れた日本を牛耳ってやるぜって言ってる独特の美学があるかっこよく悪い人たちなんですけど、セシル丸は実は国を追われた王子で(原案のセシルちゃんの設定を取り入れているので実はもクソもないと思うかもしれないがしかしこの設定は初代が演っていた前作では全く出てこない設定である。何でだよ)なんか希少ですごい強い秘術(雷神の術)を使えるので悪いやつの頭領に「従えば国に帰してやる」とだまくらかされ利用され、国に帰りたい帰らなければいけないという愛国心と、異国人の自分を拾ってくれてずっと優しくしてくれた兄のように愛しい音也衛門とずっと一緒にいたいという想いで揺れて裏切りをバラされ敵に連れ戻された後儚げに月を観ては裏切ってしまった音也衛門を想いはらはら泣いちゃう(しかも音也衛門が折ってくれた折り鶴を後生大事に胸元に持っていたりする)まさに物語のキーパーソン。推しにこんな役を振られたらドルオタなら三日三晩は狂喜乱舞するであろう最高の役まわりでした。
兎にも角にも見ず知らずのしかも異国人の自分を騙されているにも関わらず優しく迎えてくれた(この出会いのシーン、山で行き倒れているセシル丸に音也衛門がおにぎりを渡すというかわいいかわいいシーンなのですが月夜の晩月下の元こんな美しい少年二人が運命の出会いをしているとかかなりドラマティックでミュージカルならここで演目きっての神曲が入るだろうな…。ちなみに初代セシル丸愛島セシルくんの故郷アグナパレスでは「あだ名を付けるのは求愛の証」です。私がどれほど悶え狂ったか察してほしい。)音也衛門のことが大好きで、忍として音也衛門と一緒に生き抜き、死ぬときには一緒に死にたい、兄弟子として尊敬しつつもさみしがりやでどこか幼い寄る辺ないところのある音也衛門を側で支えたい…そういう「セシル丸」としての一途な愛と、国を愛する一国の王子として国に帰って故郷を観たいという「セシル」としての想いや初めからスパイとして取り入ったので、今更ずっと愛してたなんて言えるわけがないと思いつつもそれでも音也衛門は優しいから自分をゆるしてしまうだろう、その優しさがつらい…許されてはいけないのに…という罪悪感で胸が引き裂かれそうになるほど苦しむセシル丸…その純粋な想い、愛の貴さ、儚げな姿…。美男子として生まれた男には一度は演って欲しすぎる役どころを推しが演じた私という人間の気持ち、きっと心に推しを持って生きている人なら皆分かってくれるだろうと思います。
ほかにも裏切り者だと敵にバラされるシーンで、音也衛門に(今までずっと一緒にいて、ずっと言ってくれた沢山の愛に溢れたことばは)全部うそだったの?(ここの小澤さんの声色がすごくこどもっぽい感じで、寄る辺ないすてられたこどもみたいに演じてるのが最高)という問いに「イエス」と冷たく答えるときのセシル丸の感情を殺そうとしつつも悲しみが抑えきれない表情とか、師匠を殺されたと思った音也衛門が敵討ちのためにセシル丸と闘うんですけど、その時トドメを刺そうとしてもさせなくて「裏切られたのに、仇なのに、どうして殺せないんだ」という音也衛門のセシル丸への愛情に溢れたセリフとか、もう何から何まできがくるうほどときめいて頭がおかしくなると思った。このままでは忍び道にジャンル移動してしまう…忍び道の同人誌ってジャンルコードは何で申し込めばいいんだ?と思うほどに同人女としても心を鷲掴みにされ握りつぶされた。

重ねていいますがBLなのか?と言われるとそうとはいえず、時代設定やいつ死ぬかもわからない忍として背中を預け合う生死を負いあった関係ということもあって、二人の共依存はかなり強く描かれているので、そういうことです。そういうのがな~腐女子はな~一番好きなんだぞ…理解ってるの…?わかってるか…分かっていてやられた……くやしい。向かってくる拳をよけること叶わず地面に伏した私という哀れな女を観てくれ。最高の痛み。

というかそもそもまず仕草が可愛すぎる。音也衛門の隣に腰掛けるときのニコニコした本当に嬉しそうな顔、音也衛門の後ろをとてとてついていくときの嬉しげな顔…そしていつも音也衛門はセシル丸の手を引いてくれるのだ……こんな、こんなのってある?もう最高、神様ありがとう。マジで最高だった。二人が並んだ時、セシル丸のほうが背が高いんだけど音也衛門が兄弟子で、とにかく顔が近くて音也衛門が話すのをなんでも嬉しそうに聴いているセシル丸…わかるよ、愛しているんだろう、彼のことを。とそっと肩を押したくなるほどいとおしかった。捌けるとき二人でたったったって手を握りあって捌けていったりするのとか、「兄弟のよう」なんですけど、邪な女に見られてそれですむと思うのか…?という悪い気持ちになってしまったので裁かれたい。あとレビューのとき基本的にセシル丸はおすましポーズでかなりかわいいの権化だった。今思い出しただけでどうにかなりそう。たすけてくれ…もう忍び道はGロッソにも新オリエンタル劇場にもいないのに…。

しかしながら物語は忍という生き方をしているキャラクターを描いた物語なのでその後の4人を思うととても胸がぎゅっとなるような作品だったので、もしかしたら辛いお話が嫌な人がいるかもしれない…でも安心してほしい。初代と同じように宴パートでアイドルとして転生し、シンメとなりめちゃくちゃ思う存分いちゃいちゃする二人に客も思う存分ペンラが振れるかなり抜け目ない仕様なので、「悲しい思いをする作品はちょっと…」という人も安心して見れる福利厚生の手厚さがあります。(ソロパートのセシル丸はほぼディズニープリンセス

小澤さんと横井さんの顔立ちが真剣なお顔は大人びてカッコイイのに笑うととてもこどもっぽいあどけなさがあるところがまさにぴったりすぎてキャスティングした人、マジでノーベル平和賞を受賞するべきだしこの二人が初共演した舞台という奇跡を見てほしい…。

とにかくどんなに言葉を尽くしても言い表せない最高の作品だったので美男子が美しく儚い忍として生きる世界、戦国時代という世界観も相まって男同士の(BLとは少し違う)慕情に涙したい女はぜひ観てほしい。後悔はさせない。こんな最高の演目が12公演しかないなんて演劇の神様が泣いてるから私は観劇してからというもの毎日寝る前に忍び道が再演しますようにとブロッコリー本社の方向にお願いしている。

横井翔二郎さんがもう一度、もう一度でいいからセシル丸として輝いているところを観たい…それを心から願っています。兎にも角にもセシル丸が好きです。セシル丸を産み作りだしてくれた全ての人にありがとう…そんな気持ちでいっぱいです。

 

真面目な感想はこっちに。

konnyakuoisii.hatenablog.com